2018年4月7日（土）
中山競馬11レース（15時45分発走）
第36回 ニュージーランドトロフィー（GⅡ）
中山芝1600m・3歳限定
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《追い切り後展望》
1週間後の14日（土）に阪神競馬場で開催されるGⅢ・アーリントンカップよりもやや低調なメンバー構成になっていますけど、スピード豊かなマイラーが集結しているレースという事もあってか、いずれの馬も最終追い切りでスピード感あふれる走りを披露しています。そんな中、平凡な全体時計ながら、力強いフットワークでタフな坂路を駆け上がったケイアイノーテック（栗東坂路4ハロン53.0秒）を追い切り推奨の1番手に取り上げます。楽な手応えで併走馬を振り切っていましたし、道中で気負う面を見せなかったところにも好感が持てます。ケイアイノーテックと遜色ない動きを見せたカツジ（栗東CWコース6ハロン84.3秒）を追い切り推奨の2番手とします。前走の最終追い切りでは腹回りがボテッとしていたのですが、腹回りがスッキリしている今回は前走とは見違えるような動きを披露していますので、前走凡退からの巻き返しがあっても驚けないデキに仕上がっていると思います。追い切り3番手にはリョーノテソーロ（美浦Wコース4ハロン53.3秒）を推奨。強い負荷をかけた形にはなりませんでしたけど、余裕たっぷりの手応えで併走馬を子供扱いしていましたから、かなり良い具合でニュージーランドトロフィー当日を迎える事ができそうです。
《追い切り後見解》
4枠5番 カツジ（松山弘平騎手）
来週の皐月賞にエントリーしているジャンダルムが重賞Vを決めたGⅡ・デイリー杯2歳ステークスで2着という成績を残し、重賞レースで通用するメドを立てているディープインパクト産駒。母メリッサが現役時代に芝1200mの重賞を勝っているスプリンターですので、前走よりも距離が短縮される点はプラスに働くでしょうし、追い切り推奨の2番手に取り上げたように、プラス14kgの太め残りだった前走のGⅢ・きさらぎ賞時よりも良いデキで出走できる今回は前走5着凡退からの変わり身が見込めます。ただし、関東圏への長距離輸送を経験するのは今回が初めてになりますから、レース当日の馬体重の増減やパドックでの気配に十分注意してください。
4枠6番 カシアス（浜中俊騎手）
キャリア3戦目のGⅢ・函館2歳ステークスを制し、現3歳世代最初の重賞ホースとなったほか、タワーオブロンドンの強さが際立った3走前のGⅡ・京王杯2歳ステークスでも2着に入るなど、早い時期から重賞戦線でまずまずの活躍を見せています。短距離色の濃いキンシャサノキセキ産駒ですから、将来的には芝1200mで活躍していくのかな？という印象がありますけど、芝1600mのシンザン記念で3着を確保しているのはもちろん、芝1600mの持ち時計（1分34秒1）も今回のメンバーの中では上位のものになりますので、近走よりも相手関係が楽になった状況であれば、距離適性がギリギリな芝1600mのレースでも健闘できるのではないでしょうか。
5枠8番 ラムセスバローズ（内田博幸騎手）
アメリカ出身の外国産馬らしく、コテコテのダート血統の持ち主ではありますが、キャリア2勝目を挙げた前走・500万下戦（中山芝1600m）で1分35秒3というまずまずの時計を計測し、芝レースへの適性の高さをうかがわせる走りを披露しています。相手関係が微妙だったとはいえ、ラスト2ハロンで11秒台のラップを刻むキレ味勝負になった前走で勝ち切った点は高く評価できますので、初の重賞レース挑戦という立場でも侮れない存在になると思います。でも、併走した1600万下の古馬に煽られてしまった最終追い切り（美浦Wコース4ハロン54.9秒）の動きがイマイチに見えましたから、追い切りの内容を予想の核にしている本ブログでは高い評価を与えるわけにはいきません。
7枠12番 リョーノテソーロ（吉田隼人騎手）
息を整える程度の軽い最終追い切りだったにも関わらず、追い切り推奨の3番手に取り上げるほど素晴らしい動きを最終追い切りで見せてくれたアメリカ出身の外国産馬。中身の濃い最終追い切りを消化していますので、デキの良さには太鼓判を押せますけど、初距離の芝1600mの条件を無事にクリアできるのか、というところは未知数です。芝1400mの前走・クロッカスステークスの走りを見る限り、道中の折り合いは全く問題ありませんので、芝1600mまでならなんとかなりそうな気もしますが、血統的には芝ダートの1200mがバッチリ合う、というタイプですから、初距離の克服が最大のポイントになります。
8枠14番 ケイアイノーテック（戸崎圭太騎手）
阪神芝1600mで行われた前走・500万下戦を持ったままの手応えで快勝しているディープインパクト産駒が3度目の重賞レース挑戦で悲願の重賞初制覇を目指します。追い切り推奨の1番手に取り上げたように、デビュー以来最高のデキに仕上がっている可能性がありますので、朝日杯フューチュリティステークス4着以上の走りを見せても驚けない状況にあると思います。でも、中山芝コースを走るのが初めてで、関東圏への長距離輸送も初めて、という点は気掛かりですし、先週のGⅠ・大阪杯で有力馬のサトノダイヤモンドを馬券圏外に沈めるなど、ここ最近の重賞レースで目立ったところを見せられず、不調の状態が続いている戸崎圭太騎手への乗り替わりもマイナスに働くかもしれません。
《最終予想オッズ》
①人気 ケイアイノーテック 2.6倍
②人気 カシアス 4.0倍
③人気 カツジ 4.6倍
④人気 リョーノテソーロ 6.7倍
⑤人気 ラムセスバローズ 7.5倍
⑥人気 ファストアプローチ 12.3倍
⑦人気 アンブロジオ 15.7倍
⑧人気 デルタバローズ 21.6倍
⑨人気 エントシャイデン 25.9倍
⑩人気 コスモイグナーツ 50.7倍
《展開予想》
カシアスやエントシャイデンも前走でハナを奪う競馬を見せていますけど、今回はハナを奪ってナンボ、というタイプのコスモイグナーツがエントリーしていますので、軽快な先行力を持つ逃げ馬・コスモイグナーツが果敢にハナを奪い、淀みのない平均ペースを形成していくのでは？と予想しています。上位人気馬の中で先行集団に取り付きそうなのはカシアスで、近走で先行する競馬を見せているカツジやリョーノテソーロはカシアスの真後ろのポジションで脚を溜める競馬を試みる事になるでしょう。ケイアイノーテック・ラムセスバローズといった差し脚質の上位人気馬は中団のポジションに待機し、先行集団を捕まえるタイミングをうかがいながらレースを進めていく事になりそうです。
《ニュージーランドトロフィーの追い切りから見る1着予想》
🐎カシアス
「内枠＞外枠」という傾向が色濃くなっている中山芝1600mのレースで真ん中やや内寄りの絶好枠を引き当てたこの馬を中心視します。前走で逃げる競馬をしていますけど、マイペースでビュンビュン飛ばす展開になると最後の最後に末脚が鈍る、というレースになってしまうタイプですから、確たる逃げ馬がいて、好位で控える競馬が可能なメンバー構成になっている点は大きな強調材料になるはず！4日（水）の最終追い切り（栗東CWコース6ハロン84.3秒）では道中で力む面を見せず、スムーズに折り合う形になっていましたので、この馬の実力をフルに発揮できる状態に仕上がっているのは間違いありません！関東圏への長距離輸送を既に経験している点も強みですし、直線が短い中山芝コースに替われば、差し馬たちの追撃を振り切るレースができるのでは？と予想しています。
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