2018年2月18日（日）
東京競馬11レース（15時40分発走）
第35回 フェブラリーステークス（GⅠ）
東京ダート1600m 4歳以上・定量
《フェブラリーステークスのレース展望》
歴史的な寒波の影響で全国的に寒い日々が続いていますけど、今週は日本中の競馬ファンの胸を熱くする年明け最初のJRAのGⅠレース・フェブラリーステークスが東京競馬場で行われます。昨年は津村明秀騎手騎乗のカフジテイクが単勝オッズ4.5倍の1番人気に支持されましたが、中団位置からレースを進めたM・デムーロ騎手騎乗のゴールドドリームが残り150m付近で先頭に立ち、馬群の間を割ってきたベストウォーリアの追撃をクビ差振り切り、GⅠ初勝利を挙げました。レースの1日前に父ゴールドアリュールが死亡していたのですが、亡くなった父への弔い星を挙げ、フェブラリーステークスの父子制覇を果たしています。今年の顔ぶれを見てみると、フェブラリーステークス2連覇を狙うゴールドドリームはもちろん、昨年末のチャンピオンズカップでゴールドドリームに次ぐ2着を確保したダート界の新星・テイエムジンソク、前哨戦の根岸ステークスで激しい叩き合いを演じたノンコノユメとサンライズノヴァ、川崎記念で復活Vを果たしたケイティブレイブのほか、地方勢からも昨年のJBCレディスクラシックを制したララベルがエントリー！絶対的な存在がおらず、実力が拮抗した中でのレースになりますから、例年以上の激しいレースを見せてくれるのでは？と期待しています。
《予想オッズ》
①人気 テイエムジンソク 2.3倍
②人気 ゴールドドリーム 2.9倍
③人気 サンライズノヴァ 6.9倍
④人気 ノンコノユメ 7.0倍
⑤人気 ケイティブレイブ 16.2倍
⑥人気 アウォーディー 24.6倍
⑦人気 インカンテーション 30.8倍
⑧人気 ベストウォーリア 31.3倍
⑨人気 サウンドトゥルー 33.7倍
⑩人気 カフジテイク 39.3倍
《出走予定馬分析》
ケイティブレイブ（福永祐一騎手）
前走・川崎記念で圧巻の逃げ切り勝ちを決め、今月末で定年する事が決まっている目野哲也調教師に交流GⅠのタイトルをプレゼント。目野厩舎所属として迎える最後のレースで通算3度目となるGⅠ制覇にチャレンジします。2000m前後の距離で好結果を残している馬ですから、前走から500mの距離短縮になる点はマイナスに働きそうですけど、昨年のフェブラリーステークスでは1着・ゴールドドリームから0.5秒差の6着に健闘していますし、川崎競馬場や浦和競馬場で重賞Vを果たしているように、左回りコースも得意にしていますので、距離不足が懸念材料となり、前走よりも人気を落とす事になれば、逆に狙ってみるのも面白いのでは？と考えています。
ゴールドドリーム（ムーア騎手）
日本競馬界史上最多となるGⅠ・11勝という驚異的な記録を叩き出したコパノリッキーに続くフェブラリーステークス2連覇の偉業を達成できるのかどうか、というところに注目が集まっています。前走・チャンピオンズカップは1800mの距離が嫌われ、8番人気という低評価に甘んじましたけど、テイエムジンソクとコパノリッキーが最後の最後まで粘っていた中、ゴール板手前で一気の差し切り勝ちを決め、2つ目のGⅠタイトルを奪取しました。前走の勝ちっぷりが鮮やかだった分、今回は過大評価される事になりそうですが、【3-1-0-0】という抜群の相性を誇る東京ダート1600mであれば、大崩れする可能性は低いのでは？と考えています。
サンライズノヴァ（戸崎圭太騎手）
芝ダート問わず、今年の4歳馬は重賞戦線で目覚ましい活躍を見せていますけど、その4歳世代のダート路線でトップクラスの実力を発揮してきたサンライズノヴァがJRA・GⅠ初出走を果たします。フェブラリーステークスと同コースだった3走前・武蔵野ステークスで1番人気12着という散々な結果に終わっていますけど、武蔵野ステークス時は馬体重の大幅減が最大の敗因でしたし、馬体重を530kg台に乗せている近2走は連続2着という好結果を残していますから、今回も530kg台の馬体重を維持できれば、ハイレベルなGⅠレースであっても上位争いに食い込んでくるのでは？と予想しています。
テイエムジンソク（古川吉洋騎手）
単勝オッズ1.3倍という圧倒的な1番人気に支持された前走・東海ステークスで重賞レース通算2勝目を挙げているほか、2走前のチャンピオンズカップでもGⅠ初挑戦の身でありながら、後に東京大賞典を圧勝するコパノリッキー相手に先着を果たし、2着の座を死守するなど、いつGⅠを勝ってもおかしくないくらいの実績を積み上げている馬です。初めて東京ダートコースを走る事になりますけど、近2走は同じ左回りの中京ダートコースで好結果を残していますので、初コースが大きな減点材料になる事はないでしょうし、いつもパドックでイレ込むタイプですから、初の1600mという距離にも対応してくれるのでは？と期待しています。
ノンコノユメ（内田博幸騎手）
3歳時に交流GⅠ・ジャパンダートダービーを制した逸材ですけど、気性難の影響で思うような結果を残す事ができず、2016年春に去勢手術を敢行しました。しかし、去勢手術後も末脚不発に終わるケースが多く、もどかしい日々が続いていたのですが、前走・根岸ステークスで目の覚めるような末脚を披露し、2年2ヶ月ぶりとなる勝ち星を挙げ、上り調子の状態で悲願のJRA・GⅠ初制覇に挑みます。東京ダート1600mでは【4-1-1-2】という上々の結果を残していますし、前走は58kgで差し切り勝ちを決めているのですから、斤量の有利不利が存在しない定量戦であれば、前走に引き続いての重賞連勝を決めても全く驚けないと思います。
《レース展望から見るフェブラリーステークスの1着予想》
ゴールドドリーム
2017年は1着になるか着外に敗れるか、という極端な戦績に終わったものの、高速決着になりやすいJRAのダートレースでは安定した成績を残しているこの馬の台頭に期待しています。スタートで後手を踏むケースが多い馬ですから、今回もスタートで遅れてしまうかもしれませんけど、先行馬向きのスローペースだった前走で異次元の末脚を繰り出し、GⅠ制覇を果たしているように、展開不問で力を発揮できるタイプでもありますし、差しが決まりやすい東京ダートコースであれば、更に信頼度が増しているのでは？と考えています。栗東坂路の1週前追い切りで4ハロン51.1秒・ラスト1ハロン12.1秒という申し分ない時計を叩き出し、万全の調子で出走する事が明らかな状況ならば、楽に勝ち切っても不思議ない、と予想しています。
