【スプリングステークス2018】追い切り後見解/枠順確定後見解/展開予想/最終1着予想/最終追い切りで過去最高の動きを披露したアノ馬が前走凡退から巻き返す!

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2018年3月18日(日)

中山競馬11レース(15時45分発走)

第67回 フジテレビ賞 スプリングステークス

(GⅡ・皐月賞トライアル)

中山芝1800m・3歳限定

 

《追い切り後展望》

 

今回のメンバーの中で最も良い形の最終追い切りを敢行したのは悲願の重賞初制覇を目指すステルヴィオで、美浦Wコース5ハロン69.8秒・ラスト1ハロン12.9秒という水準以上の時計を馬なりの手応えでマーク。目一杯に追われていた併走馬・セシルクラウン(古馬500万下)を子供扱いしていましたし、動き自体も軽やかでしたから、馬体重の管理に苦労していた前2走時よりも最終追い切りの内容は良くなっている、と考えています。ステルヴィオに次ぐ好内容の最終追い切りを敢行したのは関西馬・レノヴァールで、栗東坂路4ハロン51.7秒という猛時計を叩き出しました。陣営はもっと遅い時計を予定していたそうですが、軽めの最終追い切りを予定していたところで速い時計が出てしまうくらい、今はかなり具合が良いのだと思います。ホープフルステークスで崩れたルーカス美浦Wコース4ハロン54.4秒という平凡な全体時計になっていますけど、3頭併せの真ん中から一気に併走馬を突き放す、という見せ場たっぷりの最終追い切りを消化した一方、ゴーフォザサミットは美浦Wコースで併走したファストアプローチ(3歳オープン)相手に意欲的なスパーリングを敢行したものの、やや緩慢な動きを見せていましたから、前走からの上積みはあまりないのでは?と考えています。他では、フラワーカップにエントリーしているインヴィジブルワンと中身の濃いスパーリングを消化したエポカドーロ、美浦Wコースで併走馬を楽な手応えのままぶっちぎったマイネルファンロンの動きが良く見えました。

 

《追い切り後見解》

 

2枠2番 ルーカス(M・デムーロ騎手)

父スクリーンヒーロー・母メジロフランシスという血統背景の持ち主で、国内外のGⅠレースを6勝したモーリスの全弟にあたります。2走前の東京スポーツ杯2歳ステークスではワグネリアンに次ぐ2着の座を死守するなど、重賞戦線でも活躍していますが、調整過程の最中に放馬するアクシデントが発生したとはいえ、前走・ホープフルステークスでは勝ち馬から1.0秒差の6着に敗れてしまい、評判が急落しています。ただし、今回は前走よりも順調な調整過程を歩んでいますので、前走凡退からの一変があっても不思議ない状況になっています。

 

4枠5番 エポカドーロ(戸崎圭太騎手)

3月11日時点で20勝を挙げ、2018年の調教師リーディングを独走している藤原英昭厩舎が送り出すオルフェーヴル産駒の新星。新馬戦(京都芝1800m)では3着に敗れたものの、果敢にハナを奪う競馬を試みた2走前の未勝利戦(京都芝1600m)と前走・あすなろ賞(500万下:小倉芝2000m)で見事な逃げ切り勝ちを決めています。母ダイワパッションが短距離志向の強い馬でしたから、将来的にはマイル以下の距離で活躍する事になるかもしれませんけど、最終追い切りの動きは目を見張るものがありましたし、同じ逃げ馬のコスモイグナーツとの兼ね合い次第では1着争いに加わる可能性も十分あるのではないでしょうか。

 

6枠8番 ステルヴィオ(ルメール騎手)

2歳王者決定戦・朝日杯フューチュリティステークスでダノンプレミアムに次ぐ2着を確保するなど、現3歳世代屈指の実績を誇るステルヴィオがダノンプレミアム不在のスプリングステークスで悲願の重賞初制覇を目指します。最大のライバル・ダノンプレミアムが弥生賞を圧勝した事で、ダノンプレミアム相手に食い下がっていたステルヴィオの評価もグングン上がっていますけど、今回は差し・追い込み脚質のステルヴィオにとって不向きとなる直線が短い中山芝コースに替わる点が大きなポイントになります。皐月賞でダノンプレミアムと勝負するためには、不向きな中山芝コースでも結果を出す必要がありますから、「打倒ダノンプレミアム」へ向け、初出走となる中山芝コースでどんな走りを見せてくれるのか、というところに注目が集まります。

 

7枠10番 カフジバンガード(内田博幸騎手)

今回がキャリア8戦目のレースになりますので、前走・共同通信杯を使った事による上積みは見込めませんけど、東京スポーツ杯2歳ステークス4着、シンザン記念5着、共同通信杯5着という結果を残しているように、重賞レースで掲示板内を確保した経験を持つ馬ですから、今回も大崩れする事はないのでは?と予想しています。差し・追い込み脚質の馬なので、直線が短い中山芝コースが合うのかどうか、というところは微妙ですが、キャリア3戦目の未勝利戦(東京芝2000m)で極端な道悪馬場をクリアしていますから、スプリングステークス当日の芝コースの時計が遅くなっている状況なら、3着以内に食い込む可能性も十分あると思います。

 

7枠11番 ゴーフォザサミット(田辺裕信騎手)

美浦Wコースでの最終追い切りの動きがイマイチに見えましたので、メンバー中最速の上がり3ハロン(33.2秒)をマークした共同通信杯4着からパフォーマンスを上げるのは難しいかもしれませんけど、デビュー前から美浦トレセンの名門・藤沢和雄厩舎に所属している現3歳世代の中でもトップクラスの実力を持つ馬として大きな期待が懸けられていた馬ですから、未勝利勝ちを決めた中山芝1800mの舞台であれば、本調子じゃない状況であっても上位争いに加わってくる可能性があります。

 

《最終予想オッズ》

 

①人気 ステルヴィオ    1.7倍

②人気 ルーカス      2.8倍

③人気 ゴーフォザサミット 7.0倍

④人気 エポカドーロ    8.5倍

⑤人気 ハッピーグリン   9.3倍

⑥人気 レノヴァール    15.0倍

⑦人気 カフジバンガード  17.4倍

⑧人気 マイネルファンロン 20.6倍

⑨人気 バールドバイ    36.9倍

⑩人気 ビッグスモーキー  51.2倍

 

《展開予想》

 

3枠3番・コスモイグナーツと4枠5番・エポカドーロがハナ争いを展開する事になりそうですが、エポカドーロよりも内の枠を引き当てたコスモイグナーツの方がハナを奪う可能性が高くなっていますので、今回もコスモイグナーツがやや速めのペースで後続を突き放す、という思い切った先行策に打って出るのでは?と予想しています。中山芝1800mは逃げ・先行脚質の馬を狙う、という馬券のセオリーがありますけど、今回はペースメーカーのコスモイグナーツが出走していますから、後方のポジションで末脚を溜める差し・追い込み脚質の馬でも上位争いに加わるチャンスがありますので、特定の脚質を狙い撃ちする、という馬券の買い方は危険です。

 

《スプリングステークスの最終1着予想》

 

ルーカス

中間の調整過程で順調さを欠いた前走とは打って変わり、最終追い切りで過去最高の動きを披露するなど、申し分ない形で調整を進めているこの馬の巻き返しに注目しています。前走でこの馬に先着した馬がその後のレースで凡退していて、前走のレースレベルが疑問視されている状況なのが気掛かりですけど、本調子とは程遠い状態だった前走の負けは度外視できるものですから、前走よりも明らかに調子が良くなっている今回こそが最大の狙い目になるのでは?と考えています。