【中山記念2018】追い切り後見解/枠順確定後見解/展開予想/最終1着予想/太め残りの前走で善戦したアノ馬がコース相性の良さをフルに活かす!

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2018年2月25日(日)

中山競馬11レース(15時45分発走)

第92回 中山記念(GⅡ)

中山芝1800m 4歳以上・別定

 

《追い切り後展望》

 

今年の中山記念にエントリーしている10頭のうち8頭が重賞勝ち馬で、その中の3頭がGⅠホースという少数精鋭の好メンバーがそろった一戦になっているように、どの馬も最終追い切りで水準以上の動きを披露していました。年明け初戦となるペルシアンナイト栗東CWコース6ハロン84.4秒というやや遅めの時計になってしまったものの、1週前追い切りで栗東CWコース6ハロン81.9秒・ラスト1ハロン11.2秒という上々の時計をマークしていますから、状態面での不安は皆無です。ドバイ遠征を見据えている女傑・ヴィブロス栗東坂路4ハロン54.7秒というまずまずの時計をマーク。全体時計そのものは特筆すべきものではありませんけど、1年前の中山記念よりも力強い脚色で坂路を駆け上がっていましたから、1年前よりも良い状態で出走する事ができると思います。一方、アエロリット美浦Wコース4ハロン52.9秒という速めの時計をマークしていますが、絶好調時の動きと比較するとイマイチな面がありましたので、良化途上の状態で出走する事を余儀なくされているのでは?と勘繰っています。他では、21日(水)の美浦坂路で一番時計を叩き出したショウナンバッハも引き続き好調ですし、ウインブライトサクラアンプルールも見栄えのする動きを披露していましたが、マルターズアポジーは少し気負った面を見せていましたので、レース当日の気配に注目です。

 

《追い切り後見解》

 

2枠2番 サクラアンプルール(蛯名正義騎手 57kg)

3歳時に中央競馬の未勝利戦を勝ち上がれず、地方の門別競馬に移籍してから初勝利を挙げる、というデビュー当初はエリート街道から外れる形になっていたサクラアンプルールですけど、中央競馬に出戻りしてから徐々に実力をつけていき、重賞レース初出走となった昨年の中山記念でいきなり2着に入ったほか、3走前の札幌記念で重賞初制覇を果たすなど、ここ1年で目覚ましい活躍を見せるようになっています。昨年の中山記念よりも相手がやや強くなっていますから、昨年と同じようなレースを見せられるかどうか、というところは微妙ですけど、前走・有馬記念は直線でジョッキーが立ち上がる大きな不利がありましたから、少頭数で不利を受けにくい状況ならば、前走最下位からの一変があっても驚けません。

 

3枠3番 ヴィブロス(内田博幸騎手 56kg)

3月31日にUAE・メイダン競馬場で開催される国際GⅠのドバイターフへの出走を予定している明け5歳牝馬・ヴィブロスが中山記念から始動します。あくまでもドバイターフ連覇を目指したローテーションを組んでいますので、中山記念で状態をピークに持ってくる事はありませんし、昨年の中山記念は54kgだったのに対し、今年は56kgという厳しい斤量を背負う事になりますから、人気を裏切る事になっても全く驚けない状況だと思います。ただし、道中の折り合いに不安のある馬なので、1800mという距離はベストですし、最終追い切りでも上々の動きを披露していましたから、馬券の買い目には加えておく必要がある、と考えています。

 

4枠4番 ペルシアンナイト(M・デムーロ騎手 57kg)

M・デムーロ騎手の神がかり的な好騎乗もあって、前走・マイルチャンピオンシップで初のGⅠタイトルをつかみとった明け4歳牡馬。2400mの距離が長すぎた日本ダービーの凡退は致し方ないとはいえ、マイル戦の2走前・富士ステークスで5着に敗れてしまった事が気かがりですけど、富士ステークスの時は歴史的な道悪馬場でしたから、富士ステークスは参考外にできる一戦なのかな?という印象を持っています。4歳馬で57kgという厳しい斤量を背負う事になりますけど、1週前追い切りと最終追い切りで上質な動きを見せているように、中間の調整過程も万全ですので、1800mの持ち時計(1分49秒2)を一気に詰める走りを披露してくれるのではないでしょうか。

 

5枠5番 ウインブライト(松岡正海騎手 56kg)

「小回りコース>直線が長いコース」という傾向が色濃くなっている馬で、直線が長い東京の重賞レースでは大敗を繰り返していますが、中山記念が行われる中山芝1800mで2戦2勝という好結果を残しているように、中山や福島といった小回りコースの重賞レースでは安定した走りを見せています。昨秋あたりから追い切りでしっかりとした動きを見せるようになっていますけど、今回の最終追い切りでも水準以上の動きを見せていましたから、この馬の持ち味を発揮できる状況にはあると思います。ただし、今回は同い年のGⅠホース・ペルシアンナイトをはじめとする強敵がエントリーしているように、近走よりも明らかに相手が強くなっていますので、一気の相手強化に対応できない可能性も考えておいてください。

 

8枠10番 アエロリット(横山典弘騎手 55kg)

相手関係に恵まれたとはいえ、3走前にGⅠ・NHKマイルカップを制しているほか、2走前のクイーンステークスでもハイペースに持ち込んでの逃げ切り勝ちを決めるなど、マイル前後の重賞レースで上々の結果を残している明け4歳牝馬。直線で末脚を爆発させるというよりもコースロスを極力少なくする事で着順を上げていく、というタイプですから、一気の相手強化に対応できるのかどうか、というところが大きなポイントになりますし、最終追い切りの動きもそこまで良くなかったのですが、前走・秋華賞は距離と道悪馬場に苦戦してしまったがゆえの凡退ですので、決着時計が速くなる開幕週の絶好馬場で出走できるのは大きな強調材料になるのでは?と予想しています。

 

《最終予想オッズ》

 

①人気 ペルシアンナイト  2.1倍

②人気 ウインブライト   4.8倍

③人気 アエロリット    6.1倍

④人気 ヴィブロス     6.5倍

⑤人気 サクラアンプルール 6.6倍

⑥人気 マイネルハニー   9.7倍

⑦人気 マルターズアポジー 15.2倍

⑧人気 ショウナンバッハ  54.7倍

⑨人気 ディサイファ    55.8倍

⑩人気 マイネルサージュ  141.6倍

 

《展開予想》

 

マイル戦の関屋記念で逃げ切り勝ちを決めているマルターズアポジーがエントリーしているだけでなく、前向きな気性で先行する競馬を得意にしているアエロリットとマイネルハニーもエントリーしていますので、マルターズアポジーがハナを奪ったとしても、楽な単騎逃げには持ち込めないはずですから、10頭立ての少頭数であっても、平均よりも速いペースになる可能性が高いのでは?と予想しています。上位人気確実なペルシアンナイト・ウインブライト・ヴィブロスといった差し馬勢には絶好の展開になりそうですけど、開幕週で先行馬が止まりにくい馬場状態になっている可能性もありますので、レース当日の芝レースでどんな傾向が出ているのか、というところをチェックしてから馬券の買い目を検討するようにしてください。

 

《中山記念の最終1着予想》

 

ウインブライト

最終追い切りで上々の動きを見せているだけでなく、中山芝コースの非根幹距離を大得意にしているこの馬を中心視します。前走・中山金杯はあと少しのところで勝てた、という惜しいレースでしたけど、勝ち馬よりも1kg重いハンデを背負っていたのはもちろん、馬体重がプラス10kgで太め残りの状態だった事が響いての負けでしたから、年明け2戦目で調教量を増やしていて、前走よりも馬体重を絞ってくる可能性が極めて高い今回こそが最大の狙い目になるのでは?と予想しています。ペルシアンナイトをはじめとする強敵相手の一戦になりますが、メンバー中ナンバーワンを誇るコース相性の良さをフルに活かすレース運びを見せて、強敵を退けてほしいです。