【京都記念2018】追い切り後見解/枠順確定後見解/展開予想/最終1着予想/荒れ馬場への適性が高く、最終追い切りで見違えるような走りを見せたアノ馬で勝負!

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2018年2月11日(日・祝日)

京都競馬11レース(15時35分発走)

第111回 農林水産省賞典 京都記念(GⅡ)

京都芝2200m(外回り)4歳以上別定

 

《追い切り後展望》

 

昨年と同じ10頭立ての少頭数になってしまいましたが、出走馬10頭のうち4頭がGⅠホースという少数精鋭のメンバー構成となっています。そんな中、栗東坂路で4ハロン52.7秒という上々の時計をマークしたGⅠ未勝利のクリンチャーが最終追い切りで最も良い動きを見せていました。昨年までは追い切りで緩慢な動きを見せる事が多かったものの、年明けの始動戦となる今回は栗東坂路でキビキビとした動きを見せていますので、具合の良さでGⅠホースたちを負かす事になっても全く驚けないと思います。昨年のダービー馬・レイデオロは美浦Wコースで5ハロン69.6秒という平均的な時計をマーク。1週前追い切りで併走馬に遅れをとっていたところが気掛かりですけど、最終追い切りでは3頭併せでキッチリと先着を果たしていますので、水準以上のデキにあるのは間違いないと思います。昨年の皐月賞馬・アルアインは栗東CWコースで5ハロン67.2秒という好時計を叩き出しているものの、馬体に余裕がありましたし、道中で舌を出すなど、気の悪い面を見せていましたので、良化の余地の残した状態で京都記念出走に踏み切る事になりそうです。他では、クロコスミア・ディアドラ・モズカッチャンという前走エリザベス女王杯組も休み明け初戦である事を感じさせないくらいの好気配を見せていますので、牝馬勢の台頭にも注意してください。

 

《追い切り後見解》

 

3枠3番 ディアドラ(福永祐一騎手 54kg)

先週の東京新聞杯で鮮やかな差し切り勝ちを決めたリスグラシューを昨年の秋華賞で下し、父ハービンジャーに初のGⅠタイトルをプレゼントしたほか、京都芝コースでも【2-1-2-1】という上々の結果を残している馬です。先行馬有利のレース展開となった前走・エリザベス女王杯で12着に敗れているように、レース展開に左右される可能性が高い差し・追い込み脚質の馬ですけど、例年以上に荒れた馬場になっている京都芝コースは合うはずですし、中間の乗り込み量も豊富で、上々の仕上がりにあるのが間違いない状況ですから、テン乗りとなる福永祐一騎手の手綱さばき次第では一発があっても驚けないと思います。

 

5枠5番 モズカッチャン(M・デムーロ騎手 54kg)

先週行われた500万下・ゆりかもめ賞(東京芝2400m)で圧巻の差し切り勝ちを決め、2018年牡馬クラシックの有力候補に名乗りを挙げたブラストワンピースと同じ父ハービンジャー・母父キングカメハメハという血統背景を持つ馬で、京都芝コースでは【1-0-2-0】という好結果を残しています。牡馬混合の重賞レースに出走するのは初めてになりますけど、牝馬のGⅠレースで【1-1-1-0】という結果を残している馬ですから、昨年のダービー馬・レイデオロが出走する状況であっても、好勝負に持ち込んでくれるのでは?と期待しています。ただし、3ヶ月半の休み明け初戦だったローズSで7着に敗れているように、休み明け初戦でパフォーマンスを落とす傾向にあるタイプですから、過信は禁物です。

 

6枠6番 レイデオロ(バルジュー騎手 57kg)

第84代の日本ダービー馬・レイデオロが京都競馬場に初登場!主戦ジョッキーのルメール騎手が騎乗停止になってしまったのは本当に残念ですけど、今春の大目標としているドバイシーマクラシック(3月31日)へ向け、好発進できるのかどうか、というところに注目が集まる一戦になります。最終追い切りの動きを見ても、昨年から急成長している、という雰囲気は感じなかったのですが、中間の調整過程も万全ですから、ダービー馬の看板にふさわしい走りを見せてくれるはずです。ネット上ではバルジュー騎手と初コンビになる点がマイナス材料として指摘されていますけど、騎手が乗り替わる事以上に、かなり荒れた状態になっている今の京都芝コースへの対応が大きなポイントになるのでは?と予想しています。

 

7枠7番 クロコスミア(岩田康誠騎手 54kg)

馬体重が420kg台というとても小柄な馬ですけど、3歳時にローズSでシンハライト相手にハナ差の大接戦を演じたほか、2走前の府中牝馬Sで悲願の重賞初制覇を果たすなど、キャリアを積み重ねるにつれて成績に安定感が出てきたステイゴールド産駒の牝馬です。京都記念と同コースのエリザベス女王杯でもモズカッチャンに次ぐ2着を確保しているように、競走馬のピークに差し掛かっている事をうかがわせる好結果を残している状況ですし、軽快な先行力を活かせるスローペースの展開になれば、レイデオロをはじめとするGⅠホースが参戦しているハイレベルなレースであっても格負けする事はないのでは?と予想しています。

 

8枠10番 アルアイン(川田将雅騎手 57kg)

極端な道悪馬場に苦しんだ前走・菊花賞は7着に敗れているものの、良馬場のレースでは5着以下に敗れた事が1度もない、という堅実な成績を残している昨年の皐月賞馬です。約4ヶ月の休み明け初戦となりますけど、1週前追い切り(栗東CWコース:6ハロン79.9秒・ラスト1ハロン11.4秒)と最終追い切りで好時計を叩き出していますので、出走態勢は十分整っていると思います。ただし、追い切り後展望のコーナーでご紹介した通り、馬体に余裕があるだけでなく、追い切りの道中で舌を出す、という気難しい面を見せている状況ですから、先週のきさらぎ賞で大敗した全弟・ダノンマジェスティのような予想外の凡退をするケースも考えられます。

 

《最終予想オッズ》

 

①人気 レイデオロ    1.9倍

②人気 モズカッチャン  3.5倍

③人気 アルアイン    5.3倍

④人気 クロコスミア   9.8倍

⑤人気 クリンチャー   10.7倍

⑥人気 ディアドラ    11.5倍

⑦人気 ミッキーロケット 14.1倍

⑧人気 プリメラアスール 279.9倍

⑨人気 ケントオー    389.2倍

⑩人気 アクションスター 851.4倍

 

《展開予想》

 

6歳牝馬・プリメラアスールが逃げ宣言を出していますので、五分以上のスタートを切る事ができれば、プリメラアスールが淡々とした流れの単騎逃げに持ち込むのでは?と予想しています。逃げるプリメラアスールの後ろにつけるのがクロコスミアで、前掛かりな気性のアルアインが中団やや前めのポジションを確保し、レイデオロ・モズカッチャン・ディアドラといった有力どころは中団より後方のポジションで脚を溜める形になりそうです。少頭数のレースですから、道中はゆったりとした流れになる可能性が高いのですが、地力の高い馬が後方に待機している状況ですので、レイデオロをはじめとする上位人気馬がどのタイミングで先行馬を捕まえにいくのか、というところに注目が集まるレースになると思います。

 

《京都記念の最終1着予想》

 

クリンチャー

重賞未勝利の身ではありますが、最終追い切りで見違えるような走りを見せ、急成長した事を予感させるこの馬を中心視します。芝2200mという距離は若干短いような気もしますけど、高速馬場よりも時計の掛かる馬場を得意にしているタイプで、例年以上に荒れている今の京都芝コースはピッタリですから、荒れ馬場適性の高さで距離不足という弱点をカバーしてくれるのでは?と予想しています。鞍上もこの馬を手に内に入れていますし、レイデオロやアルアインよりも2kg軽い55kgで出走できる点も大きな強調材料になるのではないでしょうか。