【金鯱賞2018】追い切り後見解/枠順確定後見解/展開予想/最終1着予想/左回りコース巧者のアノ馬が最終追い切りで休み明けの不安を払拭する動きを披露!

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2018年3月11日(日)

中京競馬11レース(15時25分発走)

第54回 金鯱賞(GⅡ)

中京芝2000m 4歳以上・別定

 

《追い切り後展望》

 

サトノダイヤモンドとスワーヴリチャードの一騎打ちムードが漂っているレースですけど、この2頭以上に良い形の最終追い切りを消化したのは美浦Wコース6ハロン83.3秒という水準以上の時計を余裕の手応えでマークしたメートルダールです。走る時に頭の位置が高くなるところは相変わらずですが、脚取りは軽やかでしたし、一息入っている状況でも万全の仕上がりにあるのでは?と考えています。メートルダールと同程度の評価をしたいのが金鯱賞3連覇を狙うヤマカツエースで、栗東CWコース6ハロン81.0秒・ラスト1ハロン11.6秒という上々の時計を叩き出しました。速い追い切りの本数が少なくなっているところが気掛かりですけど、3連覇を達成しても不思議ないくらいのデキにはあると思います。スワーヴリチャード栗東CWコース6ハロン84.7秒という時計をマーク。全体時計は遅くなっていますが、道中の折り合いはバッチリついていましたし、1週前に栗東CWコース6ハロン78.4秒という猛時計を叩き出していますので、最終追い切りの時計が遅いからといって評価を下げてしまうのは危険です。一方、スワーヴリチャードと人気を分け合うサトノダイヤモンド栗東CWコース6ハロン84.1秒という時計で併走馬に先着を果たしたものの、1週前追い切りで併走馬に置き去りにされてしまったところが引っ掛かります。

 

《追い切り後見解》

 

1枠1番 ヤマカツエース(池添謙一騎手 57kg)

昨秋の古馬GⅠ三冠(天皇賞秋・ジャパンカップ・有馬記念)では馬券圏外に敗れてしまったものの、コース相性抜群の中京芝2000mで一気の変わり身が期待されているヤマカツエースが金鯱賞3連覇の大偉業に挑戦!スワーヴリチャードやサトノダイヤモンドだけでなく、近走好調のメートルダールなど、骨っぽいメンバーがそろっていますし、最終追い切りで良い動きを見せていたとはいえ、速い追い切りの本数が少ない、という微妙な調整過程を歩んでいる点も引っ掛かりますけど、ヤマカツエースが最も得意にしている中京芝2000mコースであれば、馬券圏内に食い込む走りを見せても不思議ないと考えています。

 

2枠2番 メートルダール(福永祐一騎手 56kg)

瞬発力勝負に弱い傾向のあるゼンノロブロイ産駒ですが、メートルダールは良い意味でゼンノロブロイ産駒らしくない面を持っている馬で、ゼンノロブロイ産駒が苦手にしている瞬発力勝負で上位争いを続けている、という特異なタイプです。元々、左回りコースが得意な馬でしたし、芝2000mでは複勝率100%という好結果を残していますから、重賞初制覇を果たした前走・中日新聞杯に引き続いての重賞Vを成し遂げる可能性も否定できないと思います。ポイントは上位人気確実なスワーヴリチャード・サトノダイヤモンドとの実力差が如何ほどなのか、というところですけど、充実一途の現状なら、強敵相手でも互角以上の走りを見せてくれるのでは?と期待しています。

 

3枠3番 ブレスジャーニー(三浦皇成騎手 56kg)

芝3000mの菊花賞と芝2500mの有馬記念で12着に敗れていますが、芝2000m以下のレースでは3着以下に負けた事がありません。今回は3着に好走したチャレンジカップと同距離の芝2000mになりますので、有馬記念惨敗からの一変があっても驚けないと思いますけど、昨秋に戦列復帰を果たして以降、インパクトに欠ける走りを見せているところが引っ掛かります。また、例年の金鯱賞のレベルであれば上位争いしても不思議ないですが、今年はスワーヴリチャードやサトノダイヤモンドといったGⅠ級のトップホースが出走していますから、上位人気馬との実力差を見せつけられる結果になっても驚けません。

 

5枠5番 サトノダイヤモンド(ルメール騎手 57kg)

欧州競馬特有の重い芝コースに対応できず、18頭立て15着に惨敗した2017年10月の凱旋門賞以来、約5ヶ月半ぶりの実戦を迎える事になったGⅠ・2勝(菊花賞・有馬記念)の実績を誇るサトノダイヤモンド。メンバー中唯一のGⅠホースですから、休養明け初戦から上位争いする事を期待したいところですけど、1週前追い切りでサトノノブレスに先着を許してしまった点が引っ掛かりますし、最終追い切りは栗東CWコース4ハロン追いが定番になっていたにも関わらず、今回は最終追い切りでも6ハロン追いを敢行しているところも気掛かり。最近のレースとは異なる調整過程になってしまった事がレースにどんな影響を及ぼすのでしょうか。

 

8枠9番 スワーヴリチャード(M・デムーロ騎手 57kg)

右回りの中山芝コースで行われたビッグレース(皐月賞・有馬記念)で馬券圏外に敗れているものの、日本ダービー2着など、左回りコースでは連対率100%という抜群の成績を残しているスワーヴリチャードが大得意にしている左回りコースの金鯱賞で戦列に復帰します。昨年末の有馬記念4着以来、約2ヶ月半の休み明け初戦になりますけど、1週前追い切りで破格の時計を叩き出しているように、休み明け初戦として申し分ないデキに仕上がっていますから、レース間隔が空いている事を理由にして評価を下げてしまうのは禁物!あとは最大のライバル・サトノダイヤモンドと同じ57kgの斤量を克服する事ができるのか、というところに尽きるのではないでしょうか。

 

《最終予想オッズ》

 

①人気 スワーヴリチャード 2.3倍

②人気 サトノダイヤモンド 3.0倍

③人気 ヤマカツエース   8.0倍

④人気 メートルダール   9.5倍

⑤人気 ブレスジャーニー  15.4倍

⑥人気 ダッシングブレイズ 18.0倍

⑦人気 デニムアンドルビー 23.6倍

⑧人気 サトノノブレス   40.7倍

⑨人気 アクションスター  231.6倍

 

《展開予想》

 

9頭立てという少頭数になっただけでなく、絶対に逃げなきゃいけない!というタイプの先行馬が1頭もいない状況ですから、どの馬がハナを奪うにしても、淡々としたスローペースになる可能性が高いのでは?と予想しています。サトノダイヤモンドと同馬主のサトノノブレスが逃げ馬候補の1頭に挙げられていますけど、テンのダッシュ力が徐々に落ちている状況ですので、有馬記念で積極的なレース運びを見せたヤマカツエースや器用な立ち回りができるダッシングブレイズ、といったあたりもスタートの出方次第では果敢にハナを奪う、という展開に持ち込むかもしれません。

 

《金鯱賞の最終1着予想》

 

メートルダール

GⅠ実績こそありませんが、スローペースからの瞬発力勝負という今回と同じようなシチュエーションのレースでしっかりと結果を出しているこの馬を中心視します。レース間隔が空いた中での一戦になりますけど、最終追い切りで休み明け初戦の影響を感じさせない動きを披露していましたので、前走よりも相手が強くなった中でも即通用する器なのでは?と予想しています。キャリア6勝のうち5勝を左回りコースで挙げているように、「左回り>右回り」という傾向が色濃くなっているサウスポーなので、前走と全く同じコースで戦える点もプラスに働くはずです。