【阪神大賞典2018】追い切り後見解/枠順確定後見解/展開予想/最終1着予想/最終追い切りの動き微妙も、長距離レースで圧倒的な実績を誇るアノ馬に注目!

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2018年3月18日(日)

阪神競馬11レース(15時35分発走)

第66回 阪神大賞典(GⅡ)

阪神芝3000m・4歳以上別定

 

《追い切り後展望》

 

1番人気濃厚なクリンチャーは京都記念時にも素晴らしい追い切りを披露していたのですが、今回も良い意味で前走と変わりない抜群の動きを栗東坂路(4ハロン52.7秒)での最終追い切りで披露していました。元々、追い切りでは全く動かなかった馬でしたけど、京都記念の頃から別馬のように見栄えのする動きを見せるようになっていますので、前走勝ちがフロックではない事を今回の走りで証明してくれるのでは?と考えています。サトノクロニクル栗東CWコース4ハロン52.5秒・ラスト1ハロン11.0秒という終い重点の最終追い切りを敢行。軽快な動きを見せていたものの、道中で気負う面を見せていましたから、3000mの長距離戦でしっかりと折り合いがつくのかどうか、というところがポイントになりそうです。クリンチャー・サトノクロニクルと人気を分け合いそうなアルバートは美浦Wコース5ハロン69.4秒というまずまずの時計をマークしていますけど、休養明け初戦という事もあってか、やや動きが緩慢になっていました。他では、栗東坂路で集中力の高い走りを見せたレインボーライン、栗東CWコースでパワフルな動きを披露しているヤマカツライデンシホウ、500万下を勝ち上がった直後ながら、栗東坂路で力強い動きを見せたムイトオブリガードも良い形の最終追い切りを敢行しています。

 

《追い切り後見解》

 

6枠6番 サトノクロニクル(川田将雅騎手 55kg)

2走前にM・デムーロ騎手とのコンビでチャレンジカップを制し、悲願の重賞初制覇を果たしたハーツクライ産駒。前走・有馬記念は9着に負けましたが、勝ったキタサンブラックから0.7秒差の競馬を見せていますので、着順以上の負けだった、という感じではありません。各世代でタレントがそろっている栗東トレセンの名門・池江泰寿厩舎の管理馬だった事もあり、デビュー前から大きな注目を集めていた逸材ですから、クリンチャーやアルバートといった強敵相手に互角以上の走りを見せる可能性も十分ありますけど、最終追い切りで気負った面を見せていたところと半兄・サトノラーゼンが長距離戦で丸っきりダメだったところが気掛かりです。

 

6枠7番 レインボーライン(岩田康誠騎手 56kg)

栗東坂路4ハロン60.0秒という最終追い切りの全体時計だけを見てしまうと「仕上がってないんじゃないの?」と勘繰ってしまいますけど、追い切りの動きを動画で確認したところ、良い具合で抑えの利いた走りを見せていましたし、11日(日)に栗東坂路4ハロン51.0秒というかなり速い時計をマークしていますから、昨年末の有馬記念8着以来、約3ヶ月ぶりの実戦であっても、万全の状態で阪神大賞典当日を迎える事ができるのでは?と考えています。2016年の菊花賞2着という実績が示す通り、芝3000mの距離でも好走している馬ですから、人気の盲点になりそうな今回こそが最大の狙い目になるのではないでしょうか。

 

7枠8番 クリンチャー(武豊騎手 56kg)

ドバイ遠征を控えていたレイデオロやモズカッチャン、さらには2週後のGⅠ・大阪杯の優勝候補に挙げられているアルアイン、といった超豪華メンバーがそろっていた前走・京都記念で初の重賞タイトルを奪取し、今春GⅠ戦線の主役に名乗りを挙げた4歳牡馬・クリンチャー。今回は前走よりも相手が弱くなっているだけでなく、2着した菊花賞と同じ3000mの得意距離に戻る点がプラスに働きそうですが、1番人気確実な情勢で他馬から徹底したマークを受ける可能性が高い点が引っ掛かります。最終追い切りの動きを見る限り、好調だった前走の状態をキープしているのは間違いないですし、百戦錬磨の武豊騎手とのコンビで出走しますので、他馬の徹底マークを楽にくぐり抜けるかもしれませんが、他馬との兼ね合い次第では、2着か3着に敗れる、という事になっても不思議ないのでは?と考えています。

 

8枠10番 アルバート(福永祐一騎手 57kg)

芝3000m以上の長距離戦(GⅠレース以外)で4戦4勝という申し分ない実績を残している現役トップクラスのステイヤーが今春の大目標としている天皇賞春制覇を目指し、天皇賞春のステップレースになっている阪神大賞典に初エントリーする事になった古豪・アルバート。剛腕ジョッキー・ムーア騎手とのコンビでステイヤーズステークス3連覇を果たしている馬ですので、相性抜群のムーア騎手から福永祐一騎手に乗り替わる点がどうか、というところが気になりますけど、長距離戦の実績は抜きん出ていますから、休養明け初戦で8分程度の仕上がりであったとしても、他馬との格の違いで阪神大賞典を制する事になっても全く驚けないと思います。

 

8枠11番 ヤマカツライデン(松山弘平騎手 56kg)

これまでも追い切りで良い動きを見せていた馬ですけど、今回の最終追い切りでは栗東CWコース6ハロン79.3秒という猛時計を叩き出し、約7ヶ月の休み明け初戦だった前走・小倉大賞典(15着)からの上積みを感じさせる好内容の調教を消化していますので、2016年9月の丹頂ステークス以来、約1年半勝てていない、という状況であっても侮れない存在になっているのでは?と考えています。単騎逃げの展開に持ち込みたいヤマカツライデンにとって、同じ逃げ脚質の馬が1頭もいない、という状況もプラスに働きますので、楽逃げを打ちそうなヤマカツライデンの逃げ残りに十分注意してください。

 

《最終予想オッズ》

 

①人気 クリンチャー    1.8倍

②人気 アルバート     3.0倍

③人気 レインボーライン  8.4倍

④人気 サトノクロニクル  15.6倍

⑤人気 ヤマカツライデン  30.5倍

⑥人気 カレンミロティック 34.8倍

⑦人気 トミケンスラーヴァ 51.0倍

⑧人気 シホウ       58.9倍

⑨人気 ムイトオブリガード 60.4倍

⑩人気 スーパーマックス  146.3倍

 

《展開予想》

 

万葉ステークス(OP:京都芝3000m)で先行押し切り勝ちを決めたトミケンスラーヴァや前走・有馬記念で不利な外枠から果敢な先行策に打って出たカレンミロティック、500万下(小倉芝2600m)の前走で華麗な逃げ切り勝ちを決めているムイトオブリガードがエントリーしていますけど、徹底先行型・ヤマカツライデンのダッシュ力がズバ抜けていると思いますので、五分以上のスタートを切れば、ヤマカツライデンが単騎逃げに持ち込み、淡々としたスローペースを形成していくのでは?と予想しています。レース中盤までは落ち着いた流れになりそうですが、2周目の向正面を過ぎたところから一気にペースが上がり、最終的にはレース全体の上がりが掛かる持久力勝負になる可能性が高い、と考えています。

 

《阪神大賞典の最終1着予想》

 

アルバート

最終追い切りの動きがやや緩慢だったところが引っ掛かりますけど、GⅠ以外の芝3000m以上の重賞レースで4連勝という圧倒的な長距離実績を誇るこの馬を中心視します。年齢を重ねるにつれて、道中でエンジンの掛かるタイミングが遅くなっている事もあってか、芝2000m前後の中距離レースでは実力を発揮できていないのですが、ペースが遅くなりやすい芝3000m以上のレースならば、道中の追走が楽になりますし、直線に急坂がある中山芝コースで好結果を出している馬ですから、中山芝コースと同じ直線急坂コースである阪神芝コースも難なくクリアしてくれるのでは?と期待しています。