【競走馬(4歳以上総合)獲得賞金ランキング】ポスト「キタサンブラック」の座を狙うアノ馬が獲得賞金トップ!7位には障害界の絶対王者がランクイン!

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昨年末の有馬記念で圧巻の逃げ切り勝ちを決め、史上最多タイとなるJRA・GⅠレース7勝という大記録を樹立しただけでなく、テイエムオペラオーが保持していた最多獲得賞金も塗り替え、歴代賞金王の座を奪取してみせたレジェンドホース・キタサンブラックがターフを去り、絶対王者不在の戦国時代が到来した2018年の古馬戦線。超大物演歌歌手・北島三郎さんが馬主をしていた事もあり、これまで競馬に興味がなかった人たちを競馬場やウインズに呼び込むなど、競馬人気の底上げに大きく貢献したキタサンブラックが引退してしまったのは本当に残念ですけど、今年の古馬戦線にはポスト「キタサンブラック」の座にふさわしい好素質馬が勢ぞろいしていますから、キタサンブラックの穴を埋める新たなスターホースの誕生に期待したいところですよね。ここでは、4歳以上のJRA所属競走馬(牡馬・牝馬)の獲得賞金ランキングトップ10をご紹介しながら、キタサンブラックの後釜候補をピックアップしていきますので、どうぞお楽しみに!

 

※2018/2/12終了時点の獲得賞金ランキングを掲載しております。

 

【1位・シュヴァルグラン(8億919万円)】

 

父 :ハーツクライ

母 :ハルーワスウィート

母父:Machiavellian

厩舎:友道康夫(栗東)

馬主:佐々木主浩

牧場:ノーザンファーム

 

「大魔神」という愛称で日米の野球ファンに親しまれた元メジャーリーガー・佐々木主浩さんが所有している競走馬で、キャリア3戦目でGⅢ・京都2歳ステークスに参戦するなど、デビュー間もない頃から大きな期待が懸けられていた逸材でしたが、同い年のキタサンブラック相手には連戦連敗を繰り返してしまい、GⅠタイトル奪取まであと一歩というもどかしい状況が続いていたものの、ヒュー・ボウマン騎手を鞍上に迎えた昨秋のジャパンカップで悲願のGⅠ初制覇を決め、GⅠホースの仲間入りを果たしました。GⅠ連勝を狙った昨年の有馬記念は3着に敗れましたけど、直線の不利がなければキタサンブラックにもっと迫れた、という惜しい内容でしたし、6歳になった今でも急激に衰えたわけではありませんから、ポスト「キタサンブラック」の座に最も近い存在になっているのでは?と予想しています。2018年の始動戦は芝2000mの大阪杯(4月1日)を予定していて、鞍上には関東の三浦皇成騎手を迎えます。ドバイ遠征をせず、あえて国内路線に照準を定めたポスト「キタサンブラック」の最有力候補・シュヴァルグランの始動戦にどうぞご注目ください。

 

【2位・サトノダイヤモンド(7億8118万円)】

 

父 :ディープインパクト

母 :マルペンサ

母父:Orpen

厩舎:池江泰寿(栗東)

馬主:サトミホースカンパニー

牧場:ノーザンファーム

 

2016年の有馬記念で先行粘り込みを狙ったキタサンブラック相手に差し切り勝ちを決めていた事もあり、昨年はキタサンブラックの最大のライバルとして活躍する事が期待されていたものの、空前絶後のレコード決着となった天皇賞春でキタサンブラックに完敗しただけでなく、日本中の期待を背負って参戦したフランス・凱旋門賞でもこれといった見せ場を作る事すらできず、15着に凡退してしまったため、一気に注目度が下がってしまった5歳牡馬・サトノダイヤモンドが獲得賞金ランキング2位にランクインしています。フランス遠征の疲れが癒えなかったため、昨年末の有馬記念を回避したものの、3月11日の金鯱賞で戦列復帰する事が発表されています。半年以上の休み明け初戦となる金鯱賞でどんなパフォーマンスを見せてくれるのでしょうか。

 

【3位・ゴールドアクター(7億4324万円)】

 

父 :スクリーンヒーロー

母 :ヘイロンシン

母父:キョウワアリシバ

厩舎:中川公成(美浦)

馬主:居城寿与

牧場:北勝ファーム

 

2015年の有馬記念でGⅠ初制覇を果たしたほか、2017年の宝塚記念でもサトノクラウンに次ぐ2着を確保するなど、2年近くに渡り、関東の中・長距離レースの大将格として活躍してきた7歳牡馬・ゴールドアクターが獲得賞金ランキングの3位にランクインしていますけど、武豊騎手との初コンビが実現した事で大きな話題を集めた前走・アメリカジョッキークラブカップで11頭立て11着というまさかの結果に終わり、能力落ちが懸念されています。得意の中山芝コースのアメリカジョッキークラブカップで大負けしているのですから、「競走馬のピークは過ぎた」といわれても仕方ないところですが、大阪杯(4月1日)への出走を白紙に戻し、立て直しを図っている最中ですので、リフレッシュ放牧明け初戦で復調したところを見せられるのかどうか、というところが大きなポイントになりそうです。

 

【4位・レイデオロ(5億1492万円)】

 

父 :キングカメハメハ

母 :ラドラーダ

母父:シンボリクリスエス

厩舎:藤沢和雄(美浦)

馬主:キャロットファーム

牧場:ノーザンファーム

 

2017年の日本ダービーを制しただけでなく、その後のジャパンカップでもキタサンブラック相手に先着を果たすなど、芝レースの中・長距離でトップクラスの実績を誇るレイデオロが4歳勢最上位となる4位にランクインしています。2018年中にシュヴァルグランやサトノダイヤモンドといった年長馬の獲得賞金を超える事ができるのか、というところに注目が集まりますけど、年明け初戦となった京都記念でまさかの3着に敗れ、その後の予定していたドバイ遠征も不透明な状況になってしまいました。仕上がり途上の状態だったのはもちろん、道悪馬場への対応に苦労する、という面があったとはいえ、古馬の超一線級が出てこなかった京都記念で凡退してしまったのはいただけません。今後の出走予定は明らかになっていませんけど、次走で復調した事を証明できなければ、「ダービーだけを勝った馬」という事になりかねないので、次走こそはレイデオロ本来の走りを見せてもらいたいです。

 

【5位・サトノクラウン(4億8603万円)】

 

父 :マルジュー

母 :ジョコンダⅡ

母父:ロッシーニ

厩舎:堀宣行(美浦)

馬主:サトミホースカンパニー

牧場:ノーザンファーム

 

2016年の香港ヴァーズで欧州トップクラスの実力を持つハイランドリールを破る大金星を挙げたほか、2017年の宝塚記念で国内初のGⅠ制覇を果たすなど、所々で目覚ましい活躍を見せている6歳牡馬・サトノクラウンが獲得賞金ランキング5位にランクイン。2着に敗れたものの、究極の道悪馬場だった昨年の天皇賞秋でキタサンブラックと壮絶な叩き合いを演じた姿に感動を覚えた競馬ファンも多かったはずです。昨年のジャパンカップと有馬記念はともに二桁着順に敗れていますけど、激しい消耗戦になった天皇賞秋の疲れが残っていた中での凡退でしたから、今春のどこかで巻き返しがあっても全く驚けないと思います。次走の予定はまだ明らかになっていませんが、大阪杯(4月1日)を始動戦に選択し、2連覇が懸かる宝塚記念(6月24日)に出走するプランが有力です。

 

【6位・スマートレイアー(4億7984万円)】

 

父 :ディープインパクト

母 :スノースタイル

母父:ホワイトマズル

厩舎:大久保龍志(栗東)

馬主:大川徹

牧場:岡田スタッド

 

2013年の秋華賞でメイショウマンボに次ぐ2着を確保しているほか、2017年の京都大賞典でシュヴァルグラン相手に勝利をおさめるなど、重賞レースで強豪牡馬と互角以上の走りを見せている女傑・スマートレイアーが牝馬唯一のランクインを果たしました。前走・香港カップは不利な外枠を引かされてしまい、コースロスの多い競馬になってしまったのですが、直線入り口まで見せ場たっぷりのレースを見せ、健在っぷりを世界中の競馬ファンに示しています。今年で8歳になる馬ですから、いつ引退してもおかしくない状況ですけど、今春も現役続行する事になれば、大阪杯(4月1日)か阪神牝馬S(4月7日)で復帰を果たし、ヴィクトリアマイル(5月13日)と宝塚記念(6月24日)のどちらかに照準を絞ったローテーションを組むのでは?と予想しています。

 

【7位・オジュウチョウサン(4億6665万円)】

 

父 :ステイゴールド

母 :シャドウシルエット

母父:シンボリクリスエス

厩舎:和田正一郎(美浦)

馬主:チョウサン

牧場:坂東牧場

 

獲得賞金ランキングの上位には平地競走を主戦場としている競走馬が入るのが一般的ですけど、2016年4月の中山グランドジャンプから障害の重賞レース8連勝(うち4勝がGⅠ)というとんでもない記録を樹立した障害界の絶対王者・オジュウチョウサンが平地GⅠ馬を押しのけて獲得賞金ランキング7位にランクインしています。前走・中山大障害は果敢な大逃げの手に出たアップトゥデイトをゴール板手前で差し切り、4分36秒1という異次元のレコードタイムをマークし大きな注目を集めました。中山大障害後に故障が判明したため、次走は中山グランドジャンプ(4月14日)に直行します。ステップレースを走る事ができない、という大きなハンデキャップを背負う中、史上初となる障害GⅠレース5連勝の大偉業を成し遂げる事ができるのでしょうか。

 

【8位・レッドファルクス(4億5915万円)】

 

父 :スウェプトオーヴァーボード

母 :ベルモット

母父:サンデーサイレンス

厩舎:尾関知人(美浦)

馬主:東京ホースレーシング

牧場:社台ファーム

 

2016年・2017年のスプリンターズステークスを連覇するなど、芝レースの短距離路線で目覚ましい活躍を見せ、2017年度JRA賞・最優秀短距離馬のタイトルを獲得した芦毛の名スプリンター・レッドファルクスが獲得賞金ランキング8位にランクインしています。2017年のスプリンターズステークスは直線入り口付近で絶望的な位置取りだったにも関わらず、GⅠレースで驚異的な勝負強さを見せるM・デムーロ騎手の剛腕に導かれ、見事な差し切り勝ちを見せました。前走・マイルチャンピオンシップは8着に敗れていますけど、芝1600mの距離が長かったがゆえの凡退ですから、芝1200m~1400m程度の距離であれば、巻き返し必至です。年明け初戦は阪急杯(2月25日)を予定していて、昨年3着に終わった高松宮記念(3月25日)のタイトル奪取を今春の最大目標としています。

 

【9位・サウンズオブアース(4億5644万円)】

 

父 :ネオユニヴァース

母 :ファーストバイオリン

母父:Dixieland Band

厩舎:藤岡健一(栗東)

馬主:吉田照哉

牧場:社台ファーム

 

ネット上で「主な勝ち鞍:はなみずき賞(500万下)」と揶揄されていながら、芝の中・長距離レースで息の長い活躍を見せ、4億円以上の獲得賞金を誇っている最強の2勝馬・サウンズオブアースが9位にランクインしています。GⅠレースでの2着が3度あるほか、GⅡでも消化不良なレースが続いている馬ですけど、前走・有馬記念で勝ったキタサンブラックから0.6秒差の7着に入り、復調気配にある事をアピールしていますので、年が明けて7歳となったベテランホースであっても、侮る事はできないのでは?と考えています。次走は日経賞(3月24日)を予定。日経賞の結果次第という面はあると思いますが、天皇賞春(4月29日)から宝塚記念(6月24日)へ、というローテーションを歩む事になるでしょう。

 

【10位・マカヒキ(4億5465万円)】

 

父 :ディープインパクト

母 :ウィキウィキ

母父:フレンチデピュティ

厩舎:友道康夫(栗東)

馬主:金子真人ホールディングス

牧場:ノーザンファーム

 

2016年の日本ダービーを制してから、国内のレースで勝ち星を挙げられていない存在ではありますが、昨年の天皇賞秋で5着に入ると、超豪華メンバーがそろったジャパンカップでも4着を確保するなど、日本ダービーを勝った時の状態に戻りつつあるマカヒキが獲得賞金ランキング10位にランクインしています。2016年のフランス・凱旋門賞に出走してからイマイチな結果が続いていた中、昨秋にようやく復調気配を示したマカヒキでしたけど、昨年のジャパンカップ後に左第1趾節(しせつ)種子骨の剥離骨折が判明し、現在は休養中。順調に調整過程が進んでいけば、大阪杯(4月1日)で復帰を果たす予定になっています。