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2018年10月7日（日）
東京競馬11レース（15時45分発走）
第69回 毎日王冠（G2）
東京芝1800m 3歳以上別定
《毎日王冠のレース展望》
3日間開催2日目のメインレースは伝統のGⅡ・毎日王冠！勝ち馬に天皇賞秋の優先出走権が与えられるレースですので、天皇賞秋とのつながりが強くなっていますけど、芝1600mのGⅠ・マイルチャンピオンシップへ向けての叩き台として毎日王冠にエントリーするケースも少なくなく、天皇賞秋はもちろん、マイルチャンピオンシップの行方を占う意味でも重要な一戦になっています。今年の顔ぶれを見てみると、キセキ（2017年菊花賞）・アエロリット（2017年NHKマイルカップ）・ケイアイノーテック（2018年NHKマイルカップ）といったGⅠホースのほか、デビュー前から大きな期待を集めていたディープインパクト産駒・サトノアーサー、産駒デビュー2年目も絶好調のロードカナロア産駒からはスプリングステークス優勝のステルヴィオ、古豪7歳のステファノスなど、各世代の末脚自慢が勢ぞろい！ハイレベルな毎日王冠を制し、秋のGⅠ路線へと弾みをつけるのはどの馬になるのでしょうか…。
《予想オッズ》
①人気 アエロリット 4.3倍
②人気 サトノアーサー 4.9倍
③人気 ステルヴィオ 6.2倍
④人気 キセキ 7.7倍
⑤人気 ケイアイノーテック 9.1倍
《出走予定馬分析》
アエロリット
（牝4歳 父クロフネ・母アステリックス）
芝2000mの距離が長すぎたGⅠ・秋華賞7着以外のレースでは5着以内をキープし続けている安定株で、道中で落鉄のアクシデントに見舞われた前走のGⅠ・安田記念で勝ったモズアスコット相手にクビ差2着を確保するなど、芝1600mのGⅠ路線で目覚ましい活躍を見せています。2017年7月のGⅢ・クイーンステークスから約1年2ヶ月もの間、勝ち星から遠ざかっている状況ですけど、東京芝コースでは【2-2-0-1】（連対率80％）という好結果を残していますし、芝1800mまでの距離であれば許容範囲内ですから、世界的名手・モレイラ騎手と初コンビを組む今回は久方ぶりの重賞制覇を果たす事になっても全く驚けないと思います。ただ、前走の安田記念で1分31秒3という好時計をマークしているように、時計の掛かる馬場よりも決着時計が速くなる高速馬場の方を得意にしていますから、毎日王冠当日の馬場状態が「やや重」以上の道悪馬場になっていた場合は評価を割り引く必要があります。
ケイアイノーテック
（牡3歳 父ディープインパクト・母ケイアイガーベラ）
GⅡ・デイリー杯2歳ステークス3着やGⅠ・朝日杯フューチュリティステークス4着、GⅡ・ニュージーランドトロフィー2着など、2歳・3歳限定のマイル重賞戦線でもどかしい結果が続いていましたが、藤岡佑介騎手と初めてコンビを組んだ前走のGⅠ・NHKマイルカップでメンバー中最速の上がり3ハロン（33.7秒）の末脚を繰り出し、鮮やかな差し切り勝ちを決め、人馬ともに初のGⅠ制覇を果たしています。NHKマイルカップで僅差の2着だったギベオンがその後のセントライト記念で13着に大敗していますので、「NHKマイルカップのレベルはそこまで高くないのでは？」と勘繰っている方も多いかと思いますけど、NHKマイルカップ5着のプリモシーンは古馬相手のGⅢ・関屋記念を制していますし、NHKマイルカップ7着でスプリント路線に舵を切ったダノンスマッシュはGⅢ・キーンランドカップでナックビーナスに次ぐ2着を確保するなど、NHKマイルカップ凡退組がその後のレースで活躍していますので、今年のNHKマイルカップは水準以上のレベルだった、と判断しています。デビューしてからマイル戦ばかりを使っていますので、初距離となる芝1800mへの対応がポイントになりますけど、瞬発力勝負になりやすい東京芝コースであれば、初距離にもスムーズに対応してくれるのでは？と考えています。
キセキ
（牡4歳 父ルーラーシップ・母ブリッツフィナーレ）
3歳春まではGⅢ・毎日杯3着程度の実績しか残せなかったのですが、3歳夏になってから急激に力をつけていき、半年ぶりの重賞挑戦となったGⅡ・神戸新聞杯でダービー馬・レイデオロに次ぐ2着を確保したほか、レイデオロ不在で相手関係に恵まれたGⅠ・菊花賞を大味なレース運びで優勝し、クラシックホースの仲間入りを果たしています。古馬になってから実績を積み上げたルーラーシップの産駒になりますので、菊花賞以降の成長に大きな期待が懸かっていましたけど、3歳の年末にGⅠ・香港ヴァースへと遠征した事が仇になったようで、今年に入ってからの2戦（GⅡ・日経賞9着、GⅠ・宝塚記念8着）はこの馬らしからぬ低調な成績に終わっています。主戦のM・デムーロ騎手が騎乗停止処分を食らったため、今回は川田将雅騎手に乗り替わりますけど、昨年までの実績を考えれば、今回の相手関係でも互角以上の走りができるはず。ただ、芝2000m以上のレースを使うようになってから本格化していますので、これまでのレースよりも道中の追走が忙しくなる【●●●●●●●】はマイナス材料になるのでは？と考えていますので、実績上位の存在でも慎重に取捨選択していきたいです。
菊花賞以来の重賞タイトル奪取を
目論むキセキの不安要素は
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サトノアーサー
（牡4歳 父ディープインパクト・母キングスローズ）
待望の重賞初制覇を決めた前走のGⅢ・エプソムカップと全く同じ東京芝1800mの毎日王冠で重賞レース連勝を目指します。2015年の1歳セレクトセールで1億9,500万円（税抜）という高額で落札された馬ですので、デビュー当初から牡馬クラシックの有力候補に名前が挙がっていたのですが、収得賞金を積み重ねて出走圏内に滑り込んだGⅠ・日本ダービーで10着に敗れているほか、芝3000mのGⅠ・菊花賞でも11着に大敗するなど、上位争いが期待された牡馬クラシック路線で苦戦を強いられました。ただ、母系が短距離色の濃い血筋ですから、日本ダービーや菊花賞は距離が長すぎた事が大きな敗因ですし、菊花賞以降に出走した芝1600m・芝1800mの4戦すべてで3着以内を確保しているように、マイル付近の距離では一度も崩れた事がありません。今回は近走以上に骨っぽい相手がそろっていますけど、【2-2-1-0】で複勝率100％を誇る芝1800mであれば、互角以上の走りを見せてくれるのでは？と予想しています。
ステルヴィオ
（牡3歳 父ロードカナロア・母ラルケット）
3走前のGⅡ・スプリングステークスで後の皐月賞馬・エポカドーロ相手に勝ち切っているほか、ダノンプレミアムが後続を完封したGⅠ・朝日杯フューチュリティステークスやGⅢ・サウジアラビアロイヤルカップでダノンプレミアムに次ぐ2着を確保するなど、現3歳勢屈指の実績を誇るロードカナロア産駒の第1世代。前走のGⅠ・日本ダービーは8着に敗れていますけど、勝ったワグネリアンからは0.4秒しか離されていないですし、芝1600m～芝2000m程度がこの馬の適距離になっていますので、適距離よりも微妙に長い芝2400mの日本ダービーで着順を落としてしまうのは致し方ない事だった、と考えています。デビュー当初から完成度が高かった馬なので、夏を越しての成長がみられるのかどうか、というところが大きなポイントになりますが、勝負どころでのエンジンの掛かりが遅い馬ですから、直線が長い東京芝コースで引き続き戦える点はプラスですし、460kg前後の中型馬なので、レースを使い込むよりも、フレッシュな状態の休養明け初戦の方が狙いやすいタイプだと思います。
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秋のGⅠ戦線で活躍が期待されている実力馬が大挙しているレースですけど、キャリア5勝すべてを東京芝コースで挙げているこの馬を週初め段階のオススメ馬にピックアップします。1番人気に支持された前走で思わぬ大敗を喫しましたが、苦手な道悪馬場になってしまい、馬が走りづらそうにしていましたので、不利な条件が重なった前走大敗は度外視可能ですし、今回と同条件の2走前に上位人気馬・サトノアーサー相手に先着しているところも心強いです。1年前の毎日王冠でも勝ち馬から0.2秒差に健闘しているように、いつ重賞を勝っても不思議ない存在ですから、不得手な道悪馬場を回避する事ができれば、強敵がそろった今年の毎日王冠でも好勝負に持ち込めると思います。
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