【東京新聞杯2018】追い切り後見解/枠順確定後見解/展開予想/最終1着予想/生涯最高のデキに仕上がっているアノ馬が好枠から重賞タイトル奪取!

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2018年2月4日(日)

東京競馬11レース(15時45分発走)

第68回 東京新聞杯(GⅢ)

東京芝1600m・別定戦

 

《追い切り後展望》

 

安田記念やヴィクトリアマイルを見据えているマイル巧者がそろっている事もあってか、最終追い切りで水準以上の動きを見せている馬が多かったのですが、その中で最も良い動きを見せていたのは牝馬・リスグラシューでした。1月31日の栗東坂路の一番時計(4ハロン・49.8秒)をマークしたのはもちろん、休み明け初戦である事を感じさせないくらいの活気あふれる動きを見せていますので、強敵がそろった中でも侮れない存在になっているのは間違いないと思います。2番目に良い動きを見せたのはサトノアレスで、美浦Wコース5ハロン・65.6秒という抜群の時計を馬なりの手応えで叩き出しました。レッドゲルニカ(古馬OP)と併せる形になりましたけど、併走馬を1.0秒追いかける形になっていながら、終始楽な手応えで併走馬を一気に交わし切る、という文句のつけようのない最終追い切りを消化しています。3番目に良い動きを見せたのはダイワキャグニーで、美浦Wコース5ハロン・68.8秒という上々の時計をマーク。前走の最終追い切りではややチグハグな動きを見せていたのですが、今回は前走よりもスムーズな形の最終追い切りを敢行していましたので、前走からの上積みも十分あると思います。他にも、アドマイヤリード・カデナ・クルーガー・グレーターロンドン・ストーミーシー・デンコウアンジュ・ハクサンルドルフあたりも良い動きを披露していたのですが、ダノンプラチナは格下の併走馬相手に遅れる、という物足りないの最終追い切りになってしまったので、まだ本調子にはないかもしれません。

 

《追い切り後見解》

 

4枠7番 クルーガー(浜中俊騎手 56kg)

淀みない流れになった前走・京都金杯(GⅢ)は差し馬向きの展開が追い風となり2着を確保。直線での反応がイマイチだった分、勝ち馬・ブラックムーンには及ばなかったものの、57.5kgという重いハンデを背負っていた事が直線での反応の悪さにつながっていたと思うので、前走よりも1.5kg軽い斤量で戦える状況ならば、前走以上の着順を期待する事もできるのでは?と予想しています。差し・追い込み一辺倒の極端な脚質の持ち主ですから、逃げ・先行馬に有利な展開になると苦戦する可能性がありますけど、最終追い切りでも栗東坂路4ハロン・53.0秒という上々の時計を余力残しの手応えでマークしているように、好調だった前走の状態を維持している事が明らかですし、週中の雪の影響で馬場が悪化しているようだと、クルーガーの好走確率が更に上がっていく事になると思います。

 

4枠8番 リスグラシュー(武豊騎手 55kg)

昨年11月のエリザベス女王杯(GⅠ)8着以来、約3ヶ月の休み明け初戦となりますが、栗東坂路の最終追い切りで一番時計を叩き出しているように、休み明け初戦である事を感じさせない動きを最終追い切りで披露している状況ですから、レースを使い込んでいる馬と同等の評価をすべき存在だ、と考えています。ポイントは55kgの斤量と一気の相手強化への対応です。アドマイヤリードやデンコウアンジュといった牝馬が54kgで出走できるのに対し、リスグラシューは55kgで出走しますので、他の牝馬よりも1kg重い斤量で本領発揮できるのかどうか、というところが気掛かりです。また、今回は牡馬のマイル巧者が集結していますから、今まで以上に相手がそろっている中で通用する地力があるのかどうか、というところも疑問に思います。

 

5枠10番 ダノンプラチナ(田辺裕信騎手 56kg)

2014年の朝日杯FS(GⅠ)を制しただけでなく、2015年には今回と同コースの富士S(GⅢ)を優勝するなど、芝1600mの重賞レースで目覚ましい活躍を見せていて、前走・ニューイヤーS(OP)でも約2年3ヶ月ぶりの勝利を挙げるなど、復活ムードが漂っている馬ではありますが、最終追い切りで緩慢な動きを見せてしまったところが引っ掛かります。瞬発力勝負になりやすい東京芝1600mで3勝を挙げているように、得意舞台でのレースになりますから、前走に引き続いての勝利を期待している方も多いかと思いますけど、前走よりも相手が一気に強化された中で追い切りの動きが悪くなってしまった、という点は大きなマイナス材料になる、と考えています。

 

8枠15番 ダイワキャグニー(横山典弘騎手 56kg)

今回と同コースの2走前・キャピタルS(OP)でサトノアレスとの激しい叩き合いを制し、東京芝1600mに対するコース適性の高さを証明しただけでなく、最終追い切りでも前走以上のデキにある事をうかがわせる素晴らしい動きを披露していますので、重賞未勝利の格下ではありますが、得意コースで重賞タイトルを奪取する事になっても不思議ない存在だと考えています。前走・中山金杯(GⅢ)は折り合いを意識しすぎたがゆえに道中のポジションがズルズル下がる、という消化不良な競馬になってしまいましたが、速めのペースになりやすい芝1600mであれば、道中の折り合いを気にする必要がありませんので、早め早めの積極的な競馬を仕掛けてくれるはずです。ただ、道中で前に壁が作りにくい8枠15番という外枠を引き当ててしまいましたから、人気を裏切る事になっても驚けないと思います。

 

8枠16番 グレーターロンドン(川田将雅騎手 56kg)

3頭併せになった美浦Wコースでの最終追い切りで中身の濃いスパーリングを消化し、1番人気3着に敗れた前走・ディセンバーS(OP)時よりも状態が上がっている事を示しています。前走は小回りの中山芝コースが合わなかっただけでなく、適性外の2000mの距離だった事も凡退した原因ですから、4戦3勝という抜群の相性を誇る東京芝1600mの条件であれば、前走惜敗からの巻き返しがあっても全く驚けないと思います。ポイントはレース当日の馬場傾向。グレーターロンドンはいつも最後方に近いポジションからレースを運んで、馬群の大外から追い込んでくる、という極端な脚質ですので、レース当日の東京芝コースが外差しの決まる状況になっていないと、人気を下回る着順に終わる可能性もあるのでは?と予想しています。

 

《最終予想オッズ》

 

①人気 グレーターロンドン 3.3倍

②人気 ダイワキャグニー  4.2倍

③人気 リスグラシュー   5.1倍

④人気 ダノンプラチナ   6.5倍

⑤人気 クルーガー     6.6倍

⑥人気 アドマイヤリード  10.3倍

⑦人気 サトノアレス    17.4倍

⑧人気 ハクサンルドルフ  23.9倍

⑨人気 デンコウアンジュ  25.0倍

⑩人気 カデナ       52.8倍

 

《展開予想》

 

2走前のオーロC(OP)で鮮やかな逃げ切り勝ちを決めたトウショウピストがエントリーしていますので、今回もトウショウピストがハナを奪う展開になるでしょう。ポイントはどんなペースでレースが流れていくのか、というところですけど、トウショウピスト以外にはこれといった先行馬がいない状況ですから、遅くもなく早くもない、という平均ペースで流れていくのでは?と予想しています。逃げるトウショウピストの直後を追走するのがディバインコードやダイワキャグニー。他の上位人気馬たちはいずれも典型的な差し・追い込み脚質ですので、中団より後ろのポジションで末脚を溜める形になりそうです。

 

《東京新聞杯の最終1着予想》

 

サトノアレス

最終追い切りの動きを見る限り、生涯最高のデキで出走する可能性が極めて高いこの馬を中心視します。2017年は6戦して1勝のみ、という残念な結果に終わってしまいましたけど、3走前は距離が長かっただけでなく、苦手な道悪馬場になった事が響いての凡退でしたし、2走前も極端な道悪馬場で本来の実力を発揮できなかっただけ、と大きく崩れた時は敗因がハッキリしていますから、中間の調整過程が万全で2枠3番という絶好枠を引き当てた今回こそが最大の狙い目になるのでは?と予想しています。